釧路の川パトロール隊
海の男
アメ隊長
2011年07月13日 20:07
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隊長のBGM
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07/13 UP) ■■■■
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これから当分は海の男に変身しようと思っているので、
肩慣らしに近所の港で竿を振ってきた。
不慣れなので釣り人があまりいないところを選んだ。
それでも何人かは椅子に座ってのんびり糸を垂らしていた。
邪魔にならない端っこの方でジグやミノーを投げた。
しばらくの間誰も釣れなかった。
やがて、
30gのジグミノーを投げていたワタクシが、
場の沈黙を破った。
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大遠投して適当にしゃくり上げていたとき、
不意にガツンと来て沖に走られた。
オットットット・・・ロッドを握り直しドラグを少し緩めた。
ラインを巻くことができずロッドを立てて踏ん張るのが精一杯。
一体何が掛かったのだろうか。
カラフトなら寄るだろうから、デカアメかアキアジか、別の何かか。
テンションをかけ続けて弱らせようと思うのだが、
少し巻いてはまたジーっとラインを出されてしまう。
潜ったままで一向に姿を見せない。
回りの皆さんが口々に何だ何だと集まってきた。
アキアジのスレじゃないかという声が多かったが、
時折ヘッドシェイクでロッドが伸されるから口に掛かってると思った。
そんな膠着状態がしばらく続いたが、見えないおサカナは少しずつ寄って来ていた。
ラインはファイヤー20lbだしフックもカラフト用の極太の軸だし、
耐えていれば負けるはずはないと思っていた。
少しラインを巻き取るとその何倍も沖へと出されてしまう。
ただ、ロッドが折れるんじゃないかとそれだけが心配だった。
バッタもんのそれは真ん中辺から大きく曲がり、
ピンと張り詰めたラインがキーンと唸りを上げ続けていた。
港湾関係者なんかも集まりだし人だかりの中、
ワタクシはタバコに火を点け平静さを装った。
くわえタバコでロッドを支える様子は「海の男」だったに違いない。
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タバコを吸い終え、
ひとつ大きく息を吸い、
ワタクシは勝負に出た。
岸壁の車止めに片足を踏ん張り、
ドラグを少しだけ締めた。
そしてロッドを煽ってみた。
ポンピングでラインは少しづつ巻取れた。
頭を振って抵抗しているが沖に走ることはなくなった。
よーし、一気に行くか。
▼
ドラグを締め直しロッドを煽る
巻く。
煽る。
時折左右に走られまたラインが出ていく。
煽る。
巻く。
煽る。
▼
突然テンションが無くなった。
何のことだか判断がつかなかった。
バレた…
周りからため息が上がった。
ワタクシは引つった笑みをたたえながらラインを回収した。
そして驚いた。
こんなことってあるのだね。
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