釣った

アメ隊長

2008年02月05日 18:40

静寂を引き裂くような女の悲鳴が、下流の方から聞こえた。

『ヒエェェェェ~~~~ッ』 『アレェェェェ~~~~ッ』

声だけでは若い娘か年増なのか判断できない。





隊長はタックルを放り出し、すぐさま下流へ走った。

・・・ 女の年なんかどうでもいい。助けなくちゃ ・・・

岸辺に女が一人、崩れるように倒れていた。






『おい、大丈夫か。しっかりしろ。何があったんだ』

『隊長~~、隊長~~』

『おぉぉ、みどりちゃんか。いったいどうしたんだ』


『デ、デ、デ、Dコンが・・・わたしのDコンが・・・』

指をさす水中に、みどりちゃんのDコンピンクバックがゆれていた。

丸太のロープにがっちり食い込んでいる。


『そうか、そうだったのか。よし、隊長に任せておけ』

『隊長~~ ス・テ・キ』

『こんなもの朝飯前だよ。ギャハハハハ・・・・・』





高級軍手をはずし、体を川へ乗り出す。

超冷たい水中へ手を突っ込み、Dコンを手繰り寄せる。

『隊長~~ 気を付けてね。落ちないでね。あなた一人の身体じゃ・・・』


バーブ付きのトレブルフックは、こーゆー時厄介だ。

冷たさにしびれる腕を我慢しながら、ロープを外しつづける。

『隊長~~ 大丈夫? 無理しないでね。あぁ私もう見てられない・・・』


ぐっさり食い込んだベリーのフックをようやく外し終えた。

『ほらみどりちゃん、取れたよ。もう大丈夫だよ』

『隊長~~ ありがとう。たのもしーわ。ス・テ・キ・・・』





隊長は身体を乗り出したまま、Dコンをみどりちゃんに差し出した。

みどりちゃんも手をのばした。

一瞬二人の手と手が触れ合った。


しかし、所詮結ばれない二人なのだ。

また川に静寂が訪れた。

その時、隊長の左肩から首筋に激痛が走った。



『うううぅぅぅ・・・ツ イテぇぇぇぇぇ・・・ッ』 隊長がうめいた。

『隊長~~ どうしたの?大丈夫?』

みどりちゃんが心配そうに覗き込む。






『だ、だ、大丈夫だよ・・・』




無理な姿勢だったので

首の筋が






釣った


(かなり誇張していますが実話です)


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